コミュニティーインフォ
1989年渡米。NYU英語コース、パーソンズスクールオブデザインを経て、現在はフリーランスのグラフィックデザイナーとして活動中。2002年9月に初の著書となる『笑うニューヨークDELUXE』を講談社文庫より出版。今年5月には第二弾となる『笑うニューヨークDYNAMITES』を上梓し、出版記念サイン会を日本にて行った。 現在、愛犬のシベリアンハスキーの「チョビ」(コミック『動物のお医者さん』好きか?)と二人暮らし。何でも「チョビ」のほうが男の子にモテモテなのが口惜しいとのこと。
<vol.26> 『 ブラインド・デート7 』

ホントにまだ行くのー? と、友人達の半ば呆れ半ばバカにした声を背中に、次に
向かったブラインド・デートのお相手は、内科医『ジェフさん』。言っておくが、私
は別に、弁護士とかお医者とか、職業でブラインド・デートの相手を選んでいるわけ
では決してない。しかしながら、ニューヨークという大都会において、弁護士や医者
の男性は、多忙のあまり女性に出合う機会が少なく、こういうブラインド・デートに
頼る傾向が強いらしい(と、聞いただけだけど)。
 ジェフさんと待ち合わせをしたのは、ミッドタウンのとあるレストラン。金曜日の
夜だというのに、バーカウンターもレストランエリアも、がら空き。薄ぐらーい上に
埃っぽい店内に一歩踏み込んだ瞬間から、イヤーな予感が。入り口に立ち、店内を見
回すと、バーカウンターに座っている初老の男性が目に入った。『初老』でっせ『初
老』こういっちゃなんだけど、銀髪でっせ、銀髪。しかも、アレがジェフさんじゃん。
だって手振ってるし。あたしゃ、お父さんの友達と待ち合わせしてるんかい?え? 
それとも、同級生のお父さんとデートしようとしてるのか? ハーと密かに深い溜息
をつき、重い足取りでお父さんに近づくリンコ。呪われているとしか思えない。
 「ハーイ。私はジェフ。キミがレイコ?」
 立ち上がって手を差し出すジェフさん。背が高いなあ。でも、近くで見てもやっぱ
りお父さんだよ……。薄い銀髪に薄いグレーの目。鷲鼻にこけた頬。なんていうか、
シャーロック・ホームズを女好きにしたらこんな感じかなあ、というタイプ。そうで
すそうです。私が紛れもなくそのレイコです。世界一の虚け者レイコです。はい。す
みません。私が悪うございました。もう許してくださいお願いします。
<心の中で土下座するリンコ。もうやめるのかブラインド・デート!?
待て次号!>

 

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