コミュニティーインフォ
1989年渡米。NYU英語コース、パーソンズスクールオブデザインを経て、現在はフリーランスのグラフィックデザイナーとして活動中。2002年9月に初の著書となる『笑うニューヨークDELUXE』を講談社文庫より出版。今年5月には第二弾となる『笑うニューヨークDYNAMITES』を上梓し、出版記念サイン会を日本にて行った。 現在、愛犬のシベリアンハスキーの「チョビ」(コミック『動物のお医者さん』好きか?)と二人暮らし。何でも「チョビ」のほうが男の子にモテモテなのが口惜しいとのこと。
<vol.33> 『 ブラインド・デート14 』

当時おじさんのご自宅は、サウスストリート・シーポート近くのロフトビルディン
グであった(今は売っ払って数億円のお金を手にしたらしい)。ランドマークに指定
されている(と本人が言っていたが真偽のほどは定かではない)古めかしいビルは、
なかなか手入れも良く、趣のある5階建て。おじさんは、地下室1階2階をそれぞれ、
自分の作品群やわけのわからんガラクタ置き場、住居スペース、そしてアトリエとし
て使用し、3階、4階、5階を人に貸し出していた。
 そんなある日、おじさんから突然の電話が。
 「3階の住人が引っ越してしまった。次の住人に貸し出すために改装しようと思う
のだが、『HOME DEPOT(ホームデポー)』に行きたいかね?」
 あの、どうして次の住人に部屋を貸し出すことと、私がホームデポーに行きたいか
どうかが関係してくるんでしょうか?
 「もしどうしても行きたいというのなら、キミの車で一緒に行こうかと思うのだが」
 ……それってもしかして、普通の人だったら
 『ホームデポーまであなたの車で連れていってください』
 と、言うはずのセリフなんじゃあ……。
 しかし実を言うとホームデポー大好きな私。行きましたよ。もちろん「連れていっ
てあげてもいいわよ」などとは口が裂けても言うはずはなく、「はい。行きたいです」
と言いましたとも。どうでもいいんですこの際。おっさんの奇行を観察して楽しむた
めだったらなんでもするわい。ていう心境でしたんで。いや。マジで。
 『1時に迎えに来なさい』というお言葉に従いおじさんのご自宅までお迎えにあが
ると、とっても人の好さそうな見知らぬおじさんが長い梯子を持って家の前に立って
いた。ドアのブザーを鳴らそうと近づくと「フィリップの所に来たのかい?彼は居な
いよ。僕、12時に約束したんだけどなあ」とおじさんが言った。ていうか、もう1時
じゃん。人を呼びつけておいて留守にするほうもなんだけど、それをまた家の前で梯
子持って1時間もじっと待ってる方もどうかと思うんだが。一体どうなってるんだ。
<おじさんの無敵ぶりはまだ続く。ていうか一生終わらない。いつまで書けばいいん
だ?待て次号!>


[HOME] [サイトマップ] [会社概要] [広告掲載についてのお問い合わせ] [Contact Us]  Copyright c 1995-2006 American Dream Publishing. All rights reserved