| A:学生から社会人になって、最初に迎えるターニングポイントは、三十歳という年齢じゃないかな。十八歳まで一生懸命やってきたヤツっていうのは、三十歳まではヒーローになれるんだよ。必死に勉強して、いい学校に入って、鳴り物入りで就職するわけでしょ。周囲からも期待される。そこで気持ちが緩んで、必死にやることを忘れちゃうんだ。どんなに学歴が高くたって、そんなのプロ野球でいえば、センスを買われて入ってくる新人と一緒。その後に練習しなかったら、長く持たないでしょ。だけど、
十八歳から三十歳まで猛烈に仕事をやっていれば、三十歳でリセットがかけられて、もう1回抜けられるんだよ。僕がいい例じゃん。十八歳までは落ちこぼれで、一念発起して勉強したけど日本の大学にすべて落ちた。ダメなお手本だったのに、いまではこうやって雑誌にコラムまで載せてもらってるんだぜ、ざまぁ見ろ(笑)。十八歳から死ぬ気で頑張ったおかげですよ。
要は、頭の良さより前に、生命力なんだよ。僕は若い社員にこう言ってます。「とにかく生命力をつけろ」と。それさえあれば、どんな状況に陥ったって、生き延びていけるんだ。僕の場合は、アメリカの大学に通うため、バイク便やドカタで死ぬほど働いているうちに、自然と生命力がついてたみたい。社会人になってからだってできるよ。生命力=基礎体力だと僕は思ってる。営業の社員によく言うんです。「頭でダメなら、一日一〇〇軒まわってみろ」って。契約が取れる取れないの問題じゃないんだ。清原や工藤だって、調子が悪くなると、まず走り込んで下半身を鍛え直すでしょ。
営業でも何でも、バカみたいに必死でやれば、人生の基礎体力をつけることになるんだ。いまからでも遅くないよ。
(初出:週刊SPA!)
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