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リベンジ人生道場2  第十六回

Q:去年まで、営業成績はトップ、夫婦仲も良好でした。ところが、取引先が倒産し、いくら頑張ってもダメで、妻とも険悪に… 。人生、虚しいです。(35歳・会社員・男)

A:人生が順調なときって、ついそれがずっと続くように錯覚しちゃう。でも、その油断が怖いんだよね。ついこの間、ちょうど日本に来ていたとき、テレビで巨人戦の野球中継を見ていたんだ。巨人の先発は入来祐作投手だったんだけど、完投勝利をあげたんだよ。たしか前回の登板では、後半に気を緩めて、メッタ打ちを食らったんだよね。負け投手にはならずに済んだけど。で、次に完投勝利をあげて、ヒーローインタビューでこう言ったんです。「前回の失敗を繰り返したくなかった、同じ失敗を2
度続けたら、2軍落ちですから」って。めちゃくちゃ感動したよ。彼は今年開幕から絶好調でしょう。工藤とか桑田とか、本来チームを引っ張るべき選手が調子を崩しているなか、文句のつけようのない活躍をしている彼が、「ここでダメなら終わりだ」っていう危機感を持っていることにね。入来は去年、1勝もできずに1軍と2軍を行ったり来たりしていたからね。地獄を見てきたんだろうな。絶好調だからこそ、危機感を持たなきゃいけないんだ。今日の絶好調が明日も続く保証なんてないもん。さっきまで幸せだったのに、たった1本の電話、1本のメールで地獄に突き落とされることが、僕は日常茶飯事だからね。100mもある高い壁をやっと越えたのに、一晩寝て起きたら目の前にまたドーンと高い壁が立ってる。「はぁ〜、また登るのかよ…」とウンザリする。でも、後ろはガケで、退路はないんだよ。じゃあ、登ったほうがまだ楽だ、しょうがねぇなぁ、とエッチラオッチラ登り始める。人生って、そんなもんじゃない?絶好調なときでも、自ら「退路を断つ」。進むしかない、と覚悟してれば、あんがい腹が座ってくると思うな。
(初出:週刊SPA!)


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