| 僕は大学を卒業してから、日本とアメリカで計八社の就職試験を受けました。結果は全部合格、面接だけは自信があるんですよね。面接はタイマン勝負みたいなものですからね。受けたのは面接重視の会社ばかり。まぁ、筆記がメインじゃ勝負にならなかったでしょうけど。
昔、アメリカで某政党の職員採用試験を受けた時もそうでした。学歴を理由に書類選考で落とされたんですが、面接会場に乗り込んでエレベーターで待ち伏せし、直談判したら相手が折れて時間をくれました。あとは独壇場で、自分がやってきたことや、何がしたいかを延々とアピールした。試験官も最初はあきれていたけど、この演説がウケて最後は採用になりました。ある会社の面接では、僕は生意気にも、こうカマしたんです。「その履歴書に書いてある過去は変えられません。ちょっと履歴書を裏返して、僕の話を聞いてくれませんか?」。過去は変えられないんだよ。面接でビビるのは、自分の何かを隠したいからじゃないの? それより、相手の目を見て堂々と「わかりません! 知りません!」と答えればいいじゃない。自分に自信を持ってさ。商談も面接と同じで、自分のペースに引き込んだほうが勝つんです。どんな手段を使ってもね。この間も、僕の会社に出資してくれるかどうか、という大事な会合があったんだけど、すごく雰囲気が硬くてね。年配の方がずらっと並んで、全然乗ってこない。やべぇなぁ、どうしようと思って、見たら目の前に水の入ったグラスがある。これ、こぼしちゃおうかなー。それでムードが変わればシメたものだし。なんて 考えてたら、先方が乗ってきて水はこぼさずにすみましたけど。
ハッタリでもいい。 ビクビクしてただ敗北を待つよりは、よっぽどマシでしょう。
(初出:週刊SPA!)
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