| 物事すべてが順風満帆に運べば、それに越したことは無いけど、そう都合良くはいかないよね。僕も、何度もドン底を味わってきたよ。
強い人って、最悪な状況のときこそ、平気な顔してみせるんだよね。たとえば、イギリスで急伸した航空会社、レコード会社で、ヴァージングループってあるじゃない。経営者のリチャード・ブランソンは、汚いジーンズにTシャツがトレードマークなの。で、会社が経営危機に陥ったときのこと。ヤバイ状況で銀行に融資を頼みに行くとき、幹部連中は「さすがにスーツを着てくるだろう」と思ったらしい。ところが、ブランソンはいつもどおりジーンズとTシャツで来たんだって! ブランソンいわく、「もし、ここでスーツを着たら、『あのブランソンがスーツ着て頭下げに来るほど経営が苦しいんだ』と思われるだろう」って。 僕も辛いときほど、ハイテンションになる。以前、会社がピンチだったときも、社員に「どうしてそんなに明るいんですか」って呆れられた。最悪だからこそ、最高の笑顔で行かないとな。僕が暗い顔をしてたら、周りはもっと不安になっちゃうじゃない。ガキのころからそうだったんだよね。当時、僕はフォークとか、ラブソングを絶対に聴かなかった。家は借金だらけで、両親が離婚、そんな状況でフォークなんか聴いたら、もっと落ち込んじゃう。だから毎日、ヘビメタをガンガン聴きましたよ。ほら、アメリカ大統領選で敗れたゴアも敗北宣言のとき、いままで見せたことのない笑顔で出てきたじゃない。あのクソ真面目な彼が、ジョークまでカマしてたからね。
植木等じゃないけど、「そのうちなんとかなるだろう」と信じて、満面の笑顔でいればいいんだよ。辛い時こそね。(初出:週刊SPA!)
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