| A: オレも社会人になりたての頃は、キミと同じように苦手だったよ。
周りから見れば、本当につまんないプライドなんだけど、ずっと輪の中心にいた人間にとっては、苦痛なんだよね。なんの抵抗もなく頭を下げられるヤツよりは、よっぽどマシだと思うけどね。ムダに波風を立てることない、っていうのが、日本人の国民性でしょ。最近の日本の若い社会人は更にその傾向が強くなってる気がする。悪いけど、そういう生き方がオレはいちばん嫌いなんだよね。以前、ボクのビジネスパートナーだった人にもよく言われたよ。「カッコをつけるな。邪魔なだけのプライドなんか持つんじゃない」ってね。プライドを捨てる勇気を持つことは必要だとオレも思うよ。でも、彼の言う“プライドを持つな”っていうのと、ボクの考えとは完全に違っ
てた。ボクにはただ迎合しろという意味にしか聞こえなかったんだ。
9・11同時多発テロで会社が傾いたとき、手がけていた事業をいくつも手離した。悩みましたよ。そんなカッコ悪いこと、いまさらできるかって。ボクにとっては、敗北宣言を意味するからね。でも、「どんなことがあっても、オレは最後まで絶対に諦めねぇぞ」っていう、いちばん大事なプライドを守るために、つまらないプライドを捨て、土下座してでも生き残る道を選んだ。
そのプライドがあったから、オレはやってこれたんです。そのプライドがないヤツは、家畜。ブタと一緒だよ。プライドを持って、プライドを捨てられる人が、本当に強い人間なんだと思う。自信がなかったら、裸になって自分をさらけ出せないでしょ。ボクもそうありたい。キミもこれだけは譲れないというプライドさえ持っていれば、人に頭を下げるなんて造作もないことだよ。
(初出:週刊SPA!) |